先人の想い受け継ぐ種と食

【理事のつぶやきシリーズ】

福寿草「東北信随一」と言われる長野市七二会で福寿草のタネまき。福寿草のタネは、雪の下で過ごしマイナス5度にあたらないと発芽の準備ができず、23度になってようやく芽が出るので、今日タネをまいても芽が出るのは来年の6月になるそうだ。花が咲くには、さらに数年かかるという。なんとも気の長い話で、「さるかに合戦」で「はやく芽を出せ柿の種」と脅したカニに、草木が生長する仕組みを教えてやりたいと思った。

「先人の想い受け継ぐ種と食」は、2019年3月に長野市の「食の文化祭」での講演依頼を受けて、悩んでつけた演題。種を植え、そして種を採る営みは、人間が作物栽培をはじめた1万年前からずっとやってきたこと。種をまくことは、芽が出て実る未来の楽しみにつながっている。先人たちの想いを受け継ぐことが大切なんだ、と考えながら話したのを思い出した吉田です。